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老子超訳(第四十八章)

学問をしていれば、知識は日々増えていきます。
『道』に従って生きていれば、知識は日々減っていきます。
そして,知識を減らして減らして,また減らしていくと、ついには「無為」に至ります。
無為の在り方、それ自体が全てのことを成し遂げるのです。

世界を動かすのは、自分とは異なる他を動かそうとすることではなく、世界が自分だと知り、一体で在り、ことさら何もなさない「無為」によってなのです。
自と分離した他の知識を増やしていっても,分離が増えるだけなのです。
なので,世界を自分とは異なるものと見て動かそうとするなら、それはうまくはいかないでしょう。
自と他が分離していなければ,全ては自分と一体です。世界という自分を動かすのはいつでも簡単なことなのです。

 

 

原文

為學日益,為道日損。損之又損,以至於無為。無為而無不為。取天下常以無事,及其有事,不足以取天下。

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