スッタニパータ12

12.

先に行き過ぎることもなく、後に遅れることもなく、「この世の一切のものは実在しない」と知り、憎悪から自由になるならば、そのような求道者は、あの世とこの世を行き来する輪廻転生を捨て去る。あたかも蛇が古い皮を脱皮して捨てるように。

解説

怒りや憎しみは、最初は自我が自己保存のために起こるエネルギーの停滞、変化に対して抵抗することから起こるエネルギー停滞です。実は自我は自分で自分を否定していることを奥底で知っています。しかし世界(それは真の世界ではなく、自我が鏡としてみている世界)は、自分を否定する現象を起こします。それは目の前の人であったり世間の出来事であったりします。自分が自分を否定していることを確認させてくれるのです。自我を必要以上に守ろうとする人は、自分で起こしている自己否定の現象を見せつけられると、自我を守ろうとそれに抵抗し、それを見せてくれた人や現象を攻撃します。自分で起こしている現象の再否定、それが怒りや憎しみのメカニズムです。

自分とそれを取り巻く世界は自分が作り上げたものだと知る人は、その世界を肯定も否定もしません。自分が意識を向けている現象と共にあるのです。

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