スッタニパータ38

38.
子どもや妻に対する愛著は、生長した竹の枝が他の竹の枝と互いに絡み合うようなものである。筍が他のものに絡み合うことのないように、ただ一人で歩むがよい、一角の犀のように。

解説

人間関係の中で一番近い関係にあるもの、それが家族です。関係が近い分だけ家族は自分に近いもの、自分のもの、自分の所有物であるかのように思い込みます。
自分の肉体でさえ自分のものではないのですが、自分の肉体の次に自分のものであると思い込んでしまうもの、それが自分の配偶者や子供です。
自分の配偶者や子供も、それぞれがそれぞれの意識を持った存在です。自分の自由に生きています。ある意味で、家族でさえあなたとは関係なく自分の意識の中で生きているのです。ただそれぞれの人生の体験をするために、相手は自身の鏡として一緒にいるのです。
家族というのは、あなた自身のことを一番を映し出している鏡なのです。それを自身の現れと捉えないで、自分のものと思い込みコントロールしようとすると、結局は自分の人生をさらに複雑にしていくことになります。
自分に近い関係こそ、自分の自由になりそうなことこそ、それに執着しないことです。自分の心があらゆることから自由になり、自由になることが全てと一体になると知ることです。
全てを手放したとき、全てがあなたの中に流れ込むでしょう。

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