R氏はいつも楽しそうに話していたので、彼が真剣に
「君は本当に自分のことをそんなふうに思っているのかい?」
と言った時には、少しびっくりした。
何年かぶりに人に怒られた気分になったからだ。
それは、R氏と知り合いになってから3ヶ月ほどたった時だった。物事がうまくいかないことは相変わらず多かったが、それをR氏の前でグチることは一度もなかった。
その日はじめて「はぁ、私なんて、もうダメです。何もできないし、、、」とボソッと口にしたのだ。
R氏は急に真顔になり、「自分がダメなんて、本当に思ってるのかい?」と私に言った。
そして、「私には君は完全に美しい存在に見えるんだよ」と。
「だが、君が自身を完全な存在と見ないで、他人が自分をどう見ているかを受け入れて、それを自分だとするのも自由なんだが。」
R氏はそれから、しっかりと私の目をみつめ、ゆっくりと話し始めた。
その間、私は一言も発しないで、R氏の話の中に沈んでいった。
この話は、私にはまだ理解できないところが多い。流れとか宇宙とか、それが何を言っているかもわからない。しかし、理屈とは関係なしに私の心に飛び込んできたので、ここに思い出せる限り書いておく。
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「あなたはそのままで美しい」
この言葉をいつも忘れないことだよ。
君が何を経験していても、それはそのままでいいんだよ。
そのままでいいと受け入れている時、それこそが自分であることなんだよ。
君自身が自分を受け入れて、そのままの自分でいられて、自然に流れているとき、幸せだって感じているとき、宇宙とつながっているんだ。
「あなたはそのままで美しい」と宇宙が言っている状態なんだ。
君が宇宙そのものだと言ってもいいだろう。
安心感。幸せ。これが人間という存在が自然に流れている状態なんだ。
ところが、君が自分自身を否定した時、それは全存在を否定することにもなるんだよ。なぜなら君は宇宙と一体だからね。
なぜ人は自分自身を否定してしまうのだろうね。
社会が複雑化している現代は、そこに必ず恐怖というものを植え付けようとする要素があるんだ。
1つは、不足とか必要性。あなたはここが足りないから、これを得ないと幸せになれない、幸せのためにはこれこれが必要だよ、という恐怖感を与えること。
もう1つは、抑制。そんなことをしたら失敗するよ、人からこんな風に否定されるよ、そんなことをしたら不幸になるよ、という恐怖感を与えること。
君たちの社会はずっと、この恐怖を与えることでお互いをコントロールしあってきたんだ。
だから、君が自然の流れを知った時に、これを止めようとするものが現れる。でも、それは、上の二つの社会の恐怖感がお互いをコントロールすることからきているんだ。
これからは、「私はそのままで完全です」
「あなたはそのままで美しい」
これを忘れないようにするんだ。
二つの恐怖を信じて自分の中に受け入れないこと。恐怖からは生きないこと。
いつも忘れないでこの言葉を信じていること。
「あなたはそのままで美しい」
いつも完全だよ。
人がこれを受け入れた時、お互いを恐怖でコントロールするのをやめた時、全てが流れ出す、愛が流れ出す。
変えなくていい、変わらなくていい、なぜなら、変化は自然に起こるから。
君自身もその他のことも、変化していくだろう。
そのままでいいと受け入れた時、すべては変化するだろう。
これがすべての人にとっての真実なんだ。
「あなたはそのままで美しい」。