19.
無執着とはどういうことでしょうか?
想念が起こると共に、その起こったまさにその場所で、あますことなく完全に消滅させること、それが無執着である。真珠採りが自分の腰に石をくくりつけて潜り、海底に沈む真珠を採るように誰もが無執着と共に自己の内に深く潜り、真我という真珠を手に入れなければならない。
解説
無執着というのは、特定の物事に執着しないということではない。過去の記憶や後悔などの自分を苦しめる考えだけを手放すということではない。自分の中に起こってるくる考え、感情、感覚、言葉、行為、これらすべての想念を手放すことだ。
壮大な考え、美しい感情、完璧な理論、悟り、神、感謝、このような想念は一見美しく見えるが、これらは自我をさらに膨らます強力な想念だ。こういうものこそ手放すこと。それらすべてを消滅させること。
「そう考えているのは誰か?」「私は誰か?」こう問い続けること。
それによって私という想念が最後に消え去る。
原文
What is non-attachment?
As thoughts arise, destroying them utterly without any residue in the very place of their origin is non-attachment. Just as the pearl-diver ties a stone to his waist, sinks to the bottom of the sea and there takes the pearls, so each one of us should be endowed with non-attachment, dive within oneself and obtain the Self-Pearl.
ラマナ・マハルシの本の紹介
あるがままに―ラマナ・マハルシの教え
ラマナ・マハルシとの対話 第1巻
ラマナ・マハルシとの対話 第2巻
ラマナ・マハルシとの対話 第3巻