弓のポーズ

Dhanurasana
ダヌラアーサナ
弓のポーズ
Bow Pose

このポーズは、弓(胴と脚が弓幹、腕が弦)に似ているのでこう名づけられた。

ダヌラアーサナDhanurasana (Bow Pose)

  • ダヌdhanu = 弓bow
  • アーサナ(asana) = ポーズ

 

効果

  • 体の前面全体(足首、大腿・•鼠蹊、腹・胸、喉)を伸ばす。また、骨盤部の深部筋(腰筋)を伸ばす。
  • 背中の筋肉を強くする。
  • 姿勢を改善する。
  • 腹と首の器官を刺激する。

 

禁忌と注意

  • 高血圧、低血圧
  • 片頭痛
  • 不眠症
  • 腰や首の重い障害

 

方法

  1. うつぶせになり、腕は手のひらを上にして体の横に置く。折りたたんだ毛布やマットを胴体と足の下に敷いてもよい。息を吐きながら、膝を曲げ足のかかとをできるだけお尻に近づける。後ろに手を伸ばし、足首をつかむ。ポーズの間、膝をお尻の幅に保つ。
  2. 息を吸いながら、かかとを力強く持ち上げ、お尻から離し、同時に太ももを床から離す。その結果、上体と頭も引き上げられ、床から離れる。尾骨を床の方にもぐりこませ、背中の筋肉は柔らかく保つ。かかとと太ももを上げるにつれ、肩甲骨をしっかりと背中に固定し胸を開く。肩を引き下げ耳から遠ざける。前方を見つめる。
  3. おなかを床に押し付けると呼吸が困難になるので、背中に向かって呼吸をする。呼吸を止めないこと。
  4. このポーズを20~30秒ほどキープする。息を吐きながら、力を緩め、横になったまま数呼吸する。もう一度あるいは何回か繰り返す。

 

解剖学的焦点

  • 大腿
  • 鼠蹊(脚の付け根)
  • 腹部
  • 胸部
  • 脊柱

 

治療への応用

  • 便秘
  • 呼吸器疾患
  • 軽い腰痛
  • 疲労
  • 不安
  • 月経期の不快感

 

修正と支持

  • じかに足首をつかめない時は、足首にストラップを巻き、腕が伸びた状態でストラップの反対側を持ち引っ張る。

 

変化型

  • 『弓のポーズ』の変形は『横向きの弓のポーズ(パールシュヴァ・ダヌラアーサナ)』と呼ばれる。まず上の指示に従い『弓のポーズ』をおこなう。それから息を吐きながら、右肩を床に近づけ、左足を右側に強く引き、右側に転がる。最初の数回は横に転がるのが難しいかもしれないので、足首をつかまない状態で転がる練習をするとよい。単に膝を曲げ、腕をうまく使って転がる感覚を学ぶ。右側でポーズを取り20~30秒間キープする。それから、息を吐きながら、お腹を超えて左側に転がる。同じ時間だけポーズをキープ。そして最後に、息を吐きながら転がり、お腹を下にする。『横向きの弓のポーズ』は腹部臓器をマッサージする効果がある。

 

先行するポーズ

  • コブラのポーズ(ブジャンガアーサナBhujangasana)
  • バッタのポーズ(シャラバアーサナSalabhasana)
  • 橋のポーズ(セーツ・バンダ・サルヴァーンガアーサナSetu Bandha Sarvangasana)
  • 横たわった英雄坐(スプタ・ヴィラアーサナSputa Virasana)
  • 上向きの犬のポーズ(ウールドゥヴァ・ムカ・シュヴァーナアーサナUrdhva Mukha Svanasana)
  • 英雄のポーズ(ヴィーラアーサナVirasana)

 

後続するポーズ

  • 魚のポーズ(マツヤアーサナMatsyasana)
  • 橋のポーズ(セーツ・バンダ・サルヴァーンガアーサナSetu Bandha Sarvangasana)
  • 上向きの弓のポーズ(ウールドゥヴァ・ダヌラアーサナUrdhva Dhanurasana)
  • 上向きの犬のポーズ(ウールドゥヴァ・ムカ・シュヴァーナアーサナUrdhva Mukha Svanasana)
  • ラクダのポーズ(ウシュトラアーサナUstrasana)

 

初心者への助言

  • 初心者は時に、太ももを床から上げられない場合がある。巻いた毛布などを太ももの下に敷き、少し脚を上げて置くようにしてもよい。

 

ポーズを深める

  • 『弓のポーズ』をするとき、太もも、ふくらはぎ、脚の内側をつけて、難しくすることができる。

 

パートナーと行なう

  • パートナーは『弓のポーズ』の準備段階を手伝う。上で解説した『方法』1をおこなう。パートナーに後ろに座ってもらい、膝の外側をパートナーの膝の内側で支えてもらう。息を吸いながら、かかとをお尻から離し、上体を床から上げる。このとき太ももは床につけたままにすること。パートナーはこの時、足首の後ろを持つ。そのサポートの力で上体が引っ張られるようにする。しかし決してそれ以上引っ張らないこと。準備ができたら自分の力で上体を引き上げる。パートナーは単にポーズを保つのを助けるだけにすること。

ヴィンヤーサの例

吐く

1.         吸う

2.         吐く

3.         吸う

4.         吐く

5.         吸う

6.         吐く

7.         吸う

8.        5呼吸

サマスティティ

両手を上に

立った前屈のポーズUttanasana

頭を上げる

手足で支えた棒のポーズChaturanga Dandasana

足を床から離し、上げる。

足首をつかむ

足と上体を持ち上げる

『弓のポーズ』

9.         吐く

10.     吸う

11.     吐く

12.     吸う

13.     吐く

14.     吸う

吐く

手足で支えた棒のポーズⅠChaturanga DandasanaⅠ

上向きの犬のポーズ

下向きの犬のポーズ

ジュンプして手を足の間に置き、顔を上げる

立った前屈のポーズ

体を起こす

サマスティティ

ヴィンヤーサ・アップ

 

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