私は小さい時に、「時間はない」と思ったことがありました。
時計をじっと見つめて、もし未来があるなら、いつ未来が来るのかをじっと待っていたのですが、未来がずっと来なかったのを覚えています。未来は人間が考え出した幻想で、過去も同じく幻想だと気付きました。そこで時間というのはないのだ、今という瞬間しかないのだと思ったのです。
人間は未来にどんな状態になりたいのかという意識で今を生きていることが多いようですが、結局は今ここで、その在りたい状態に在るかどうかなのです。幸せになりたい、と思うなら、今ここで幸せだと思えるかどうかなのです。今どんな境遇であろうとも、それを幸せと感じられる、それが幸せなのです。
金持ちになったら幸せ、結婚できたら幸せ、昇進したら幸せ、家を持ったら幸せ、子供がいたら幸せ、というような諸々の条件は幸せを引き起こす原因ですが、その幸せな感情自体は自分自身の中に最初から存在していたのです。それに気づくと、もともと在るものなので、状況とは関係なく、今ここで「幸せだな~」と自身で感じればいいことなのです。
在り方、「幸せだ」という在り方、それが状況を変えるのです。こういう状況になったら幸せだ、と考えているのなら、順番を間違えています。この現実というのは人の意識が作っているのです。在り方が現実をつくっているのです。
幸せだ、と言っていると、幸せなことが起こります(起こることがすべて幸せなのですが)。○○が欲しい、と言っていると、欲しい状況を引きつけます(欲しいという在り方を続ける状態)。
思いと言葉と行動は、在り方から生まれます。その在り方から状況(の解釈)が生まれます。皆さんは普段どんな思い、どんな言葉使い、どんな行動をしていますか? それを見れば自分の在り方が即座に分かるでしょう。今自分が感じていることは自分の状態、在り方を映し出しているにすぎないのです。鏡。それに気づくとすべての思い・言葉・行動が愛の伴ったものになるに違いありません。
ありがとうございます。